東北大医学部・合格体験記
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7. 浪人時代その1

春~夏休み

 浪人してまず思ったことは、「浪人したらたくさん勉強しよう。たくさん勉強したら、苦手はなくなるだろう。だから、次の受験は余裕をもって受けられるだろう」でした。

 浪人の経験がある人の多くは、このようなことを考えたことがあるのではないかと思います。私も例に漏れずその中の一人でした。期待をたくさん込めて浪人生活をスタートさせました。

 試験結果の開示が届き

 4月~5月にかけて、センター試験の結果と、東北大学の開示結果が届きます。それで、東北大学の入試は、合格最低点まであと数点だったこと、センター試験結果が自己採点よりも10点低かったことが分かりました。

 センター試験は自己採点をミスしたわけではなさそうだったので、おそらくマークをミスしたか薄かったかではないかと思います。もしもその10点がミスせずに得点できていたら受かったのではないかと、何度も思いました。

 しかし、後悔という意味で何度も考えたわけではありません。10点が入っていればもしかしたら合格できたということは、1年浪人したら、次はほぼ合格できるだろう、とポジティブに思えたのです。

 次は合格できるだろうと考えて

 友達などにも「その数点があれば受かったかもしれないのに悔しくないの?」と不思議がられましたが、どういうわけか(もちろん悔しくはありますが)次は合格できるだろうと考えたときのうれしさの方が勝りました。

 浪人したての時期はやる気に満ちあふれているので、予習も復習も丁寧にやったし、模試は浪人しているから当たり前だけど良い成績が出るし、調子が良い感じでした。

夏休み(7 月~ 8 月)

 現役生の時は、夏休みに勉強量を増やせなくて十分に基礎を定着させることができなかったので、今年こそは夏休みは毎日いっぱい勉強しようと思い夏休みに入りました。

 授業がないとサボりがちになることはもう分かっていたし、とにかく朝起きて自習室に行きさえすれば勉強するだろうと思ったので、予備校の夏期講習はできるだけ毎日一コマ目から入れるようにしていました。そのおかげもあってか、現役生の時と比べて浪人生の夏休みはわりとうまく勉強できたと思います。

夏期講習

 講習は前期の復習と過去問対策を中心に選びました。過去問対策の授業は、過去問を直接扱うものではなく、東北大学の傾向をつかんだ類題を扱うものにしました。なぜかというと、過去問題集は自分で購入して持っていたので、より多くの東北大学用の問題を解きたいと思い、自分の持っているものとかぶらないようにしたからです。

医系英語対策

 英語については、東北大学は全学部共通問題なので高度に医学的な文章は出にくいけれど、私大の医学部ではそのような文章が出題されることが多いので、それぞれ別に対策しました。

 昨年は医系英単語の勉強をしていませんでしたが、(私大の医学部はほとんど視野に入れていなかったため)この年は私大受験も視野に入れていたため、医系の英単語帳をこの頃購入して少しずつ勉強しました。加えて、医学的な文章を取り扱う講座も受講して、文章タイプに慣れる練習もしました。

 より多くの分野の文章を読み込む

 だいたいの場合、一度しっかり読み込んだことのある分野の文章は、次に別の文章を読んだときにかなり楽になります。医学的な文章といっても様々な分野があるので、この時期はより多くの分野の文章をしっかり読み込んでいくようこころがけました。

 私は本来サボりたがりなので、どうしてもやる気が出ないときは、思い切って休憩を取ることも試してみました。
 自習室から外に出て近所を散歩することを休憩時間にやったところ、夏は暑くて散歩どころではないので、すぐに自習室に戻りたくなります!これは割とおすすめです。

 あとは、去年の勉強時間記録ノートを見て、去年の今日はどれくらいやったかを調べ、去年の自分よりもたくさん勉強するように気をつけました。

 ただ、前年にしっかり勉強していた人はこれをやるとよりたくさん勉強するようになるので良いかもしれませんが、前年にサボりがちだった人は、前年を超えることを目標とするのはハードルが低すぎて良くないかもしれません。私の場合も、前年の同じ日の勉強時間が極端に少ない日は、それを超えれば良いんだとルンルン気分で、超えたとたん勉強をやめてしまう時もありました。

「勉強したくない!」との戦い

 夏休みは意外と長いし、やる気との戦いです。暑い日は外に出たくなくて、やる気が出ません。涼しい日はお昼寝がしたくなって、勉強をやめたくなります。勉強していて煮詰まってきたとき休憩にアイスを食べに行くと、自習室に戻るのが嫌になります。毎日毎日同じような生活をすると飽きてきます。

 気分を変えながら

 こういう気持ちは誰でも持っているものだと思います。だから、「勉強やりたくないな」という気持ちといかにうまくつきあうかが大事だと実感しました。たまには予備校の自習室ではなくて図書館やカフェでやって場所を変えることで気分を変えてみたり、涼しい時間に帰宅するためだ、と言い聞かせて夜遅くまで粘ってみたり、勉強時間記録ノートに書き込むペンの色をやる気に合わせて変えてみたり、いろいろと試してみました。

 どういうことが一番効果のあるものなのかは人それぞれだと思いますが、飽きずに勉強していられる工夫を探ることは大切です。浪人生だからと気張りすぎずに、たまに友達と出かけたのも結果的にはプラスに働いたと思います。

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